推理~探偵~ (11/13)
「あなたはよくこのホテルの向かい側の会社に営業として訪れていますよね。だったら屋上に針を仕込むくらい簡単なこと。」
「待ってくれ。私はこの場に居るんだぞ。どうやっても針なんて打てるはずが…」
「あるんです。」
俺は和夫の反論を遮る。
最後まで話を聞かないやつは大嫌いだ。
「仕掛けたのはあなた。しかし、あなたはここに居る。ならばどうやって打ち込むか。答えはオートです。ある一定の条件をクリアすることで自動的に針が発射される仕組みになっていたとしたら、ここにいるあなた達でも十分可能ですよね?」
少し微笑みまじりで美代子と和夫のほうを見ると、二人とも視線を落として目を逸らした。
わかりやすいなぁ。
まぁ、話を遮られるよりましか。
「そして、その条件というのは先程の和夫さんの車と美代子さんの位置関係にあります。真由美さんに針が命中した瞬間、和夫さんの車と美代子は一直線上にいました。そしてもちろんその間には真由美もね。これが何を意味するのか。そう…センサーです。」
センサー。
その言葉に和夫の肩がピクリと動いた。