推理~多重人格者~ (6/21)

次の日。

僕は早速宝探しを始めていた。

しかし、隅々まで自分の部屋は探したが鍵に合いそうな鍵穴はなかった。


この調子で家中を探していたら日が暮れちゃうなぁ。


ベッドに座ってため息を着く。


そもそも僕が家の中だけに的を絞って探すのにはしっかりとした根拠があった。



それはあの箱だ。


記憶にすらないあの箱は果たして誰が置いたのか。


昨日おばさんにそれっぽく聞いてみたが、あの反応だと箱を置いたのはおばさんじゃない。


僕でもなくおばさんでもないとなると第三者の可能性が出て来る。


つまり、誰かが家に忍び込んで箱を置いていったということだ。


しかしそれではおばさんに気付かれる可能性が高いし、第一箱を置くためだけに不法侵入というリスクを背負うとは考えづらい。


それに第三者があんな箱を置いていく理由が見当たらない。


だからきっと、あの箱は僕とおばさん以外にこの家を自由に出入り出来て、何かしら僕と接点を持つやつが置いていったんだ。



きっとおまえの仕業だろう、ショウ。


胸に手を当てて問い掛ける。





『……そうだ。』



久しぶりにショウが返事をした。



真相とは一体何なんだい?



またショウに問い掛けるが今度は返事はなかった。




きっとこの箱を頼りに自力で辿り着けってことだろう。





たどり着いてみせるさ。



胸から手を離してその手で机の上にある鍵をぎゅっと握った。



そしてやっと思い出した。





鍵穴の在りかを。


駆け足で階段を下る。



丸吉。


やっとわかった。


家の物置の会社名だ。



サンダルを引っ掛けて家の裏庭にある物置の前に立つ。



ほら、鍵穴の上にもローマ字でMARUYOSHIって刻んである。



焦る気持ちを抑えながらも、鍵を鍵穴に差し込んだ。