推理~独身会社員~ (15/18)




頭に強い衝撃を感じて体がグラリと傾く。




振り向くとそこには












無表情のまゆみが手にフライパンを持って立っていた。






「…ま……ゆみ…?」




俺はその一言を最後に意識を失った。













どのくらい経ったのだろうか。




俺は後頭部に鋭い痛みを感じながら少しずつ意識と感覚を取り戻した。



ここは…風呂場だ。




目の前でシャワーから流れ出た生温いお湯がが俺の足元に降り注いでいる。



ああ、足も縛られたんだ。


ロープが足に巻かれている。


手も…うん、さっきのままだ。



おまけに口にはガムテープが張られている。




俺はそんな芋虫のような状態のままどうにかしようともがくと足元のお湯が血混じりになっていることに気がついた。



どうやら俺の頭から流れている血のようだ。





俺は






まゆみに殴られたんだよな。




まゆみのあんなに恐ろしい表情は初めてだったよ。





なんでこんなことに…。








俺は目を伏せてうなだれた。



口が塞がっていて出来ないが、もし塞がっていなかったら人生最大のため息が漏れているだろう。









ガチャッ




風呂場の扉を開けて入ってきたのはまゆみと飯島だった。



「お目覚めかなぁ?」




飯島の口調が耳につくが俺は無視をしてまゆみに話し掛けようとする。

だが、案の定ガムテープが邪魔でモゴモゴと口が動くだけだ。


「ん?なんか言いたいのかなぁ?」




それを見た飯島は口のガムテープを勢い良く剥がした。




いてぇな、ちくしょう。



まゆみを見上げると俺の意識が飛ぶ前と同じく無表情のままだが、俺は構わずまゆみに話し掛けた。


「まゆみ……お前も飯島の仲間なんだな。」





苦しそうに声を出した俺とは対照的にまゆみは顔色を変えずにええ、そうよと冷たく返した。