推理~独身会社員~ (11/18)



急いで階段を駆け上がり荒々しく部屋の扉を開ける。




「まゆみ!!!」


まゆみは手と口を縛られて首筋に包丁の切っ先を向けられていた。




向けているのはもちろんストーカー野郎だ。




目だし帽を被っているそいつは俺にも包丁を向けた。




俺は悔しく下唇を噛みながらも両手を挙げることしか出来ない。



ストーカーは俺の後ろに素早く回り込んで両手をビニール紐で強く縛った。



ストーカー野郎はそのまま口も縛ろうとしたが俺はその場に転がってそれを逃れる。




そして一言






言い放った。








「お前なんだろ、飯島!!!」





俺を捕まえようとしていたそいつはピタリと動きを止める。






その隙に俺は後ろに素早く後退った。






「さっきから一言も喋らないのは、生の声だと俺やまゆみにばれるからなんだろ。」





ストーカー野郎は固まったままこちらを見つめている。





「飯島!!!」



俺が怒鳴った後に少しの沈黙が流れた。




しかし、ストーカー野郎が突然笑い出してその沈黙は破られる。


そして




目だし帽を





勢いよく







脱ぎ捨てた。










「なんで僕だってわかったのかなぁ?」