刑事の決意 (14/18)
「僕はここからはタクシーで帰りますので」
そういうと青野は運転席から降りた。
大貫が車から降り、周囲を見渡すと自宅付近だった。
「ああ、悪いな。これ、使ってくれ」
大貫は部下に万札を差し出した。
「いや、そんな……」
「いいんだ、これから振り回すことになるかもしれんからな」
ありがとうございます、と青野は両手で受け取った。
挨拶を交わし、大貫は運転席に乗り込み自宅へ向かった。
自宅に着くと、ワイシャツを脱ぎ捨てベッドに倒れこんだ。
白神奈子が通っていた中学校で、教職員が話していたことを思い出す。