胎児のゆくえ
刑事の決意 (5/18)
大貫の中に疑問が湧く中、解剖の結果が届く。
金本武雄の死因は、窒息。
遺体は頭部を中心に濡れていた。
遺体の口内から、たくさんの繊維が確認された。
繊維の素材は、綿。
トイレを調べた結果、掃除用具入れにあった雑巾と同じ繊維であることが判明した。
また、喉の辺りに小さな傷があった。
スタンガンによる外傷と判明。
そして目撃情報にあった、光。
以上のことから、最有力の推理が立ち上がった。
殺人の動機のある人間がいないことにも説明がつく。
つまり。
犯人に、殺意はなかった。
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