女の友情 (17/26)
みのりが強姦に遭った次の日。
いつも通り登校してきた彼女に、詳しい話を尋ねた。
「昨日、琴音と別れた後しばらくしてからさ、突然目の前に影が飛び出して来て……」
驚いたみのりはバランスを崩し、自転車ごと倒れたという。
そして、何事かと身体を起こそうとしたみのりは背後から抱きつかれた。
声を出そうとしたが、お腹を強く圧迫され、助けを呼べなかった。
「慌ててスマホで誰かに助けを呼ぼうとしたら……太ももに何か熱いものが当たったの……」
その熱を思い出したのか、みのりは顔を歪め、両腕をさすった。
「それで腰を掴まれて、無理やり……」
みのりは言葉に詰まった。
平気な顔をして登校してきた彼女だが、精神的に厳しかったに違いない。
「みのり、もういいよ。みのりが無事だったんならそれでいい」
「……うん、ありがとう。でね、琴音に電話かけた後に急にその人がいなくなって。誰かが駆け寄ってくる音がして、あたし助かったんだって思った」
「それが甘橋さんだったんだ」
みのりは頷いた。
「でもなんで甘橋さんがあんなところに?」
私は1番知りたかったことを質問した。