女の友情 (12/26)

放課後になり、2人は部活に顔を出した。

みのりはストレスを発散するようにダンスの練習に打ち込んでいた。

「今日の佐々木いいじゃん」

先輩に褒められたみのりはさらにキレ良く踊った。
私と目が合うと、舌を出しておどけた。



5時頃に部活は終了した。
私とみのりは自転車に乗り帰路につく。


「よかったね、みのり!」



「え?何が?」

彼女は嬉しそうに聞き返してきた。


「今日のみのりのダンス!」

自然と表情がほころぶ。


「まあね。嫌な事があった後は良いことがあるものよ」

そういってみのりは肩をすくめた。


「気取っちゃって~」

私たちは笑った。


「そういえば!」

みのりが輝いた笑顔で話を切り出した。

「もうすぐだね!ダブルデート!」


それを聞いた途端、私は自分の顔が熱くなるのを感じた。

「う、うん」

私はあえてそっけなく答えた。
もちろん照れ隠しである。


外が薄暗くてよかった。
顔が赤くなってもわからない。


「みのりは上手くいってるの?清瀬さんとは」

にやにやして私は尋ねた。