胎児のゆくえ
この筋書きの結末 (21/31)
最後のページには1枚の写真。
女子生徒が教室に入ってくる瞬間を遠くから捉えている。
隠し撮りしたことに違いはないが、確かに女子生徒の顔が写っている。
その女子生徒が誰であるかを辛うじて判別することが出来た。
その写真の下に『ぼくの天使』とあった。
大貫は混乱していた。
今得た情報を処理しきれない。
そして青野が、写真に写る女子生徒の名を呟いた。
「……甘橋、ゆき……?」
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