橋本 桐香 (17/22)
2日後が通夜だった。
私と翔は喪服を着て通夜に向かった。しかし、2人はバラバラに行くことにした。
最期まで私と翔が並んでたら
きっと悲しむから。
遺影の金は今まで見たことがないくらいの笑顔で、半分は翔の顔が写っていた。
金の遺書の要望らしかった。
斜め方向に見える翔はガクガクと足を震わせ、大粒の涙を流していた。
そして一人一人棺に向かう。
翔よりも先に私は金と最期の別れをする。
私が前に出ると、私を虐めていた人達はざわっとする。
「金……………ごめんね…………」
金は動かなかった。
ごめんねとしか言えない自分が憎かった。
その時、私は金の顔の脇にルーズリーフをくしゃくしゃにしたものを見つけた。
そこには「橋本 直井」と書いてあった
私はそれを手にし、棺を去る。