0016 葛飾 アンジュ 蝶 編 (37/79)

「その行動でリュウオウが不利になると思ったから止めた 付けるより 付けない方がリスクが少ないでしょ」


フジコ先生の言う通り。言う通りだけど。


「ふ ひっぐ」


小刻みな呼吸の後、胸が震え鼻が鳴った。口の中に、しょっぱい涙が入ってくる。


「付けなきゃ 付けなきゃ不安で仕方が無いの」


何で、こんな所で、こんな事でジュリア、泣いてんだろう。フジコ先生はSCMを拾い、そっとジュリア の髪を撫でようとする。


バチン!


「ほっといて!」


頭に置かれた手を払い除けると、フジコ先生は自分の手を擦りながらキョトンとしていた。


「ふぐっ ジュリアの気持ちなんて分かんないでしょ」


「ええ 気持ちは分からない」


「じゃあ あっち行って」


ジュリアがそう言っても、フジコ先生は何も言わずにジュリアの隣に座っていた。


「行って欲しい?」


何でそうゆう事聞くの。どんだけドSなのこの人。ジュリアは唇を歪ませて、涙目で首を振った。


いて欲しいに決まってるんじゃん。