0016 葛飾 アンジュ 蝶 編 (29/79)
「他の生徒に軽く聞いたけど 口が悪い事と家が裕福な事以外は特に変わった所は無いみたい」
「裕福?」
「北ミナミの祖父にあたる人間が有力者らしく 彼女はお金には困ってないんだって」
だからって、あの性格はナイと思うけどさ。
「へえ 大人しいぼっちゃん高校かと思ったけど 最近 色んな生徒が出てくるものね」
「最近?」
色んな生徒?ジュリアの疑問に、フジコ先生はパソコンのディスプレイを見ながら答える。
「私が高校に来た日に 髪の毛を白に染めた男子生徒がいてね 職員室に呼ばれていたわ」
「へえ」
そんな奴がいたなんて、知らなかったし初めて聞いた。
話は脱線しちゃったけど、確かに色んな生徒がいるもんだ。
「北ミナミ 16歳 A型 身長156cm 体重42kg 視力は両目共に0 .7 この体型の割には握力が妙にあるわね 43kgですって」
フジコ先生はパソコンで健康診断の記録を見ていたみたい。
普通はやっちゃダメだけど、その為にフジコ先生が呼ばれたんだよね。
「帰宅部で 家族構成は両親が2年前に離婚して 母親と妹の3人暮らし 姓はすでに母方ね」
「ふうん」
有力者な祖父って、母方のおじいちゃんなのかな。
「っていうか学校の資料でそんな事まで分かるの?」
驚くジュリアに、フジコ先生は眉を上げて応える。
「そんなに詳しい情報は書かれてないし 私立だから家族構成くらいは面接で見るんじゃない?」
「はあ」
ジュリアは何て書いてあるんだろ。まあ今はそれどころじゃないんだけどさ。