0016 葛飾 アンジュ 蝶 編 (28/79)

「あーしは 北ミナミ」


北、南?北なの?南なの?


「どっちだよ って言ったらぶっ殺す」


あぶな。今にも言いそうになっちゃったよ。そんなやりとりの直後、チャイムが鳴った。


「あっ」


北ミナミはチャイムの音に焦りを見せ始め、教室に向かって走り出す。


「つうか放課後 家庭科室に来い!」


え?え?彼女はそう言い残し、廊下の先に消えて行く。なんだったのあの子。


北ミナミ。ハッキリ言って、クソガキ。


今までに比べたらリュウオウ様の敵になり得ない様な赤反応の正体だけど、ジュリア1人で処理する訳にもいかない。


結局、昼休みの前に保健室へ向かい、またフジコ先生とリュウオウ様に報告した。体調は相変わらず悪いし、無性にポリンキーが食べたくなったりするけど、原因が分かった今ではその全てに耐えられる。


「1-Dの北ミナミちゃんねえ」


話を聞いたフジコ先生は、パソコンのキーボードをカタカタと鳴らし、北ミナミの名前を打ち込んでいるみたい。


「様子を見ようとしたら まさか普通にノコノコ来るとはね」