0016 葛飾 アンジュ 蝶 編 (20/79)

結局、その場はフジコ先生が治めてくれた。


「リュウオウ様 お 怒ってた?」


廊下を歩きながら、フジコ先生へ気になる所を聞いてみる。


「いいえ 大丈夫よ」


フジコ先生の言葉にホッとした。後から分かったけど、あのデブスが女の子に興味があるのは校内では有名な事だったらしい。


今回の一件は誰にも言わない様、フジコ先生からデブスに口止めしてくれた。


初日とはいえ、保健室の先生である台東フジコの影響は、生徒には絶大なんだろう。


デブスにも過失があるし、多分大丈夫だと思う。フジコ先生から聞いても、デブスは貰った手紙をきっかけにジュリアへ近付いただけとしか言わなかった。


本当にSCMとは関係無かったみたい。


例の手紙を読んでみると、明らかに女の子の字で、デブスの言う通りの内容が書かれていた。保健室にいるから、ジュリアにアプローチしてって。


合言葉はSCM。手紙にはSCMが違う意味合いでつづられていた。


S 誘って
C 絡んで
M 満たされて


下らない。


「送り主は明らかにSCM所有者」


相変わらず具合の悪いジュリアは、また保健室のベッドで横になっていた。


「少し前の私みたいね」


フジコ先生はジュリアの枕元で、デブスの手紙を読みながらそう言った。確かに、フジコ先生も以前頭のおかしな人と扮して、セイヤと豊島アヤカに手紙を送っていたけど。