0016 葛飾 アンジュ 蝶 編 (14/79)

「焦らなくていいわ あの子 クラスと名前書いていったから」


フジコ先生は一枚の紙をヒラヒラと扇いだ。保健室を利用する時に名前とクラスを書く名簿だ。


けど、さっきの突撃で紙は破かれている。


「大丈夫 学年もクラスも顔も分かるわ」


「でも早くしないと」


「あなたは体調悪いし 私はここの仕事があるから まずはリュウオウに報告して 彼女を根元から調べて 中央さん達に任せた方が良くないかしら?」


確かにそうだけど、それだと手柄を横取りされちゃうじゃん。


「貸して!」


ジュリアはフジコ先生から名簿の片割れを奪って、最後に書かれた欄を読んだ。3-D組。こいつは3-Dにいる。


「短気は損気よー」


フジコ先生の声を背中に感じながら、ジュリアは保健室を出た。


出る時に、棚に置かれたハサミを持ち出し裾の下に隠す。体調は万全じゃないけど、不意打ちさえなければあんなデブス、ミンチにできる。