0016 葛飾 アンジュ 蝶 編 (8/79)
「思い当たる事ある?」
「無い」
「そう 風邪や食当たりじゃないと思うけど」
ジュリアの心配に、台東フジコはアゴに指を当て、考える素振りを見せながらジッとジュリアを見つめていた。
白い肌に、細いけど印象的な黒い瞳。まつ毛もさりげなく長い。長い黒髪をアップにして、メガネが似合い過ぎてる。
唇は小さいけど少し厚くて、ツヤツヤぷっくりしてる。なんかこの人いちいちセクシーなんですけど。
保健室の先生っていうのがハマり過ぎてるっていうかAV女優みたい。絶対痴女もの。
本当、フジコ先生って感じ。
彼女はジュリアの下から一度離れると、体温計が入るくらいの小さな長方形の箱を持ち出してきた。
「念の為 これ 使ってみて」
「これって 」
ガララッ
直後に、保健室の扉が開いた音。
ジュリアはフジコ先生から受け取った箱を、すぐに布団の下に隠した。