0016 葛飾 ジュリア 蛹 編 (64/91)
会長は自分でタバコに火を着けながら続ける。
「良かったねえ 僕は今 SCMに関わる気は無い」
「あっ」
ライターを手に取ったけど遅かった。無意識でも火を着けるはずのジュリアなのに、それすらも忘れていた。
会長はそんな事、気にしていない様子だったけど。
関わる気は無い?
「君は緑か黄色かなあ」
会長は、SCMの存在も効力も知っている様子なのに。生まれる疑問も、怖くて聞けない。
「まあ いずれにせよ 深く関わる事はしない 今はね」
会長は煙を吐きながらジュリアを舐めるように見る。
「だから 君も 僕に深く関わろうとするな」
リュウオウくんからの指示は何も無い。ジュリアの頭は真っ白だった。
全てが重いスローモーションに思える、気まずい時間。ジュリアは何もできずにいた。
「けど」
練馬会長の右手がゆっくりと、ジュリアの頬を掴む。
「ふ ひ 」
ジュリアの頬は会長に無理矢理掴まれ、唇はヒヨコみたいになった。
「確認しておこう 君は奴隷か?フリーか?主人か?」