0016 葛飾 ジュリア 蛹 編 (61/91)

そうだ。


閃いたジュリアは、わざと練馬会長の方にハンカチを落とした。


「あらら?大丈夫?」


会長はハンカチを拾い、ジュリアに差し出す。


「ごめんなさい 大丈夫です」


練馬会長に対して大きめの声で言ったその言葉は、リュウオウ君へのメッセージ。


それほど彼に謝って、自分の大丈夫をアピールしたかった。なんか、ちょっとカッコよくない?今の。


「練馬かいちょー 減ってなーい」


謝る事ができた。そんなスッキリした気持ちで、練馬会長のグラスを両手で指差す。


「おおう!」


練馬会長は立ち上がってグラスを飲み干した。拍手をしながら練馬会長を見上げる。


「男らすぃー!」


同時にジュリアの中で、石みたいに固い炎が燃えていた。



酔えよ。もっと酔え。



酔って負けて、リュウオウ様の奴隷になれ。