0016 葛飾 ジュリア 蛹 編 (57/91)
現状、練馬会長に関する弱点なんて無かった。
ただ彼の店で働いてみて1個、新しく分かったことがある。今夜は練馬会長が店に来る事が分かっていた。
あの人は週に1回、自分の店に知り合いを連れて来る。大概ハシゴして最後に来るから、ベロベロに酔っているの。
ちなみに自分で自分の店に知人を連れて来るくせに、会計は連れてきた知人に払わせるみたい。
誘われた知人も他の系列の代表や、なんか悪そう人がほとんどで、練馬会長のせこい所も目を瞑って、諦めの域でお酒に付き合ったり、見栄を張ってお金を払うらしい。
SCMが届いた今日の夜が、その日だった。
色々な作戦は考えたけど、何も知らない練馬会長を酔わせて、ゲームの提案から体感機だと嘘をつき、とにかくSCMを付けさせるという作戦で落ち着いた。
まあ、要するに最初リュウオウ君がジュリアへした事と同じ感じだよね。
今夜はリュウオウ君から受け取ったSCMをポーチに入れて出勤。
すごく不安はあったけど、リュウオウくんからコードレスのハンズフリーフォンを渡されている。
耳が隠れる髪型にして、練馬会長が来たらリュウオウ君に電話をしてオンにする。そこからリュウオウ君の指示を受ける。
なんか映画の女スパイになった気分。