0016 葛飾 ジュリア 蛹 編 (56/91)
ジュリアが練馬会長のお店に移ったのと同時に、例のブログの閲覧数は爆発的に上がっていた。
最初は読者の書き込みも見せてもらっていたけど、内容があまりにもジュリアに対するエッチな内容だったから途中で見るのもやめた。
ただ熱狂的にSCMを欲しがる人間は殺到した。
「ちっ」
ある日、パソコンを眺めながらリュウオウくんは舌打ちをした。
「もっと買っておけば良かった」
ジュリアが何かを聞く前に、リュウオウ君はそんな独り言を吐く。リュウオウ君はジュリアを奴隷にした直後に、SCMをさらに注文していた。
けど、確保できたのは1つ。
本当はもっと欲しかったみたいだけど、あまりにもブログの影響が強くて、すでに完売してしまったらしい。
リュウオウ君にとっては大きな誤算だったみたい。ジュリアからしたら、この人もミスするんだ、って意外だった。
とはいえ、辛うじてさらに1つ、SCMを手に入れる事ができた。
「これで練馬を奴隷にする」
届いた小包から取り出したSCMを掲げて、リュウオウ君はそう言った。
本当に通販みたいに売ってるんだ、SCMって。
古いアパートの、狭い一室の畳の上。
リュウオウくんとジュリアは1つのSCMを、魔王を倒す宝物みたいに見つめる。
「いよいよだね」