0016 葛飾 ジュリア 蛹 編 (54/91)
こうして、ジュリアは練馬会長のお店で働くことになった。
ジュリアが辞めるって言い出したら、今までの店にはかなり本気で止められたけど、着信拒否をしてまで無理矢理辞めた。
お店もキレイだったし、ボーイの子とか、みんなけっこう好きだったんだけどなあ。
練馬会長のお店にはあっさり入れた。
ジュリアが練馬会長のお店で働きたいと言うと、会長は喜んでOKしてくれたの。
しかも前のお店とも気まずくならない様に、話を付けて守ってくれるって。
でも時給は今までより少なかったんですけどね。優遇してくれるって言ってたくせに。
とはいえ、リュウオウ君の計画は順調に進んだ。
リュウオウ君の目的は、練馬会長を奴隷にしてママを借金から解放すること。
稼いだお金を渡すのは嫌々でも、やり方が強引でも、どこかその目的に共感をしていた。
店を変えて、初めての出勤の夜。
新しいお店のトイレで、少し酔った自分の姿を鏡で見る。
このお店はリュウオウ君のママが働く風俗と、同じビルにあるキャバクラ。
噂では、ビルに入っているキャバクラや風俗で働いている女の子の4割は、練馬会長に借金をしているらしい。
リュウオウ君のママや他の子たちにとっては、刑務所みたいな所だと思う。
練馬会長にとっては、勝手にお金が出てくるATMみたいなビルなんだろうけど。