0016 葛飾 ジュリア 蛹 編 (53/91)

「お前は練馬の店で働け」


リュウオウ君の言葉で我に返る。


「へっ?」


練馬の店で働け。


「それって 」


まさかおばさんの借金を返すのを手伝えってこと?


「練馬の弱点を探せ」


「あの ジュリアのお給料は 」


やりたいことは分かるけど、気になる所を聞いてみた。


「練馬は あいつの店で稼いだ金を素直に返済に回すと思う?」


「思わない」


瞬殺で出る答えだった。


あの人の店で稼いだお金だもん。借金の返済に回るどころか、ピンハネされそう。


あっ、もしかしてリュウオウ君のお母さんもそうなのかも。


「金はきっちり貰え そして僕に渡せ」


うわ、引くわ。


「はい」


渡すしかない諦めと、渡さないという発想で起きる嫌悪感を同時に感じながらそう返事をした。


なんか練馬会長もリュウオウ君も同類に思える。


さっきまでの感動とかかわいいと思ったことを返して欲しいよ。