0004 目黒 マサカズ (23/29)
ルシエは俺に山へ行くように指示してきた。
あの時、ルシエを捨てた心霊スポットがある山だ。
拉致した若者は初めは暴れたが、今では鼻で荒く息をする以外はおとなしくしている。
状況が少しは理解できてきたのか、ふてぶてしい態度にさえ見える。
1時間弱、車を走らせるとその山に着いた。さらに20分ほど山道に入れば、人気の無い場所になる。
若者の落ち着きが無くなってきた。どうやら、状況を理解し過ぎたらしい。この山道に入りだし、顔を隠した後部座席の女は、自分がレイプした女だと確信したのだろう。
おまけに人気の無い山道だ。自分は殺されて、穴にでも埋められるとか考えているはずだ。誰よりも、俺もそう思う。
まさか自分を拉致し、隣で運転する俺も、後部座席の女をレイプした仲間だなんて、夢にも思ってないだろう。
適当な空き地で、車を止めるように指示された。
車を止めたそこは、ルシエをレイプした場所とは違う場所だが、車が2、3台止めれるくらいの道沿いの空き地だった。