0016 葛飾 ジュリア 蛹 編 (31/91)
練馬会長は改めてジュリアとリュウオウ君を交互に見た。
なんか、鷹に見られたヒナになった気分。
「ふうん もし江戸川さんの借金返すの手伝いたかったら いつでもウチにおいでよ 優遇するから」
「へっ あ はあ」
ジュリアが?おばさんの借金を?まっぴらなんですけど。
「この子なかなかいい目してるよ」
練馬会長はリュウオウ君を見ながらジュリアに言う。
「この目は目的の為なら手段を選ばない目だね」
練馬会長はエレベーターのボタンを押すと、開いた扉の先に進む。
「それじゃあ 次は大人になってお金を払って 店においで」
ニコニコした練馬会長の笑顔を最後に、扉が閉まった。
「はああ」
思わず白いため息を吐く。寒いのに手汗もハンパ無いんですけど。
あんまり実感無かったけど、ジュリアすごく緊張していたんだ。練馬会長には独特のそういうオーラがある。
そして、その時のジュリアには意味が分からなかったけど、練馬会長の言っていたことは当たっていた。
リュウオウ君は目的と真実の為なら、手段を選ばない。