0016 葛飾 ジュリア 蛹 編 (25/91)
その次の日の夕方。
ジュリアが起きるとリュウオウ君が服を着て、家を出る準備をしている姿が見えた。おばさんはすでに仕事へ行っている。
「準備しろ お前も」
「え?え?」
リュウオウ君がそう言うと、ジュリアも服を着替えて準備をする。
寝起きで訳が分からないし、動きたくもないけど従わないと従わないと、っていう焦りの気持ちが先走る。こうなって1日経ってもまだ混乱する。
「どこに行くの?」
ジュリアが何を聞いてもリュウオウ君は何も言わないまま。玄関先に来て、始めてジュリアへ振り向いた。
「お金ある?」
「そんなにないけど」
リュウオウ君は舌打ちをしてから玄関のドアを開けた。
電車に乗って10分程度。
その駅に着くと、リュウオウ君は真っ直ぐに駅前のビルへ向かった。
リュウオウ君が見上げたそのビルには、1階にコンビニもあるけど2階以降にはキャバクラやスナックなんかの夜の店が入っている。
あれ?このビルってたしか。