0004 目黒 マサカズ (19/29)
さらに、それからがしんどかった。
俺達の待ち人は、家から出て来るのか?それとも、これから帰って来るのか?そんな情報も一切聞かされていない。
すでに夕方。2月だから辺りは暗い。
初めは無意識に来ることを望んでいたが、考えてみれば来たって俺にはまったくいい事は無い。何たって、拉致するなんて犯罪だ。
途中からは、むしろそいつがこのまま来ない事を望んだ。しかしルシエの様子は、このまま朝まで待とうとする勢いだ。
ルシエは時々携帯をイジったりしているが、俺が自分の携帯をイジろうとすると「ダメ」と言われた。このままじゃ、呼吸をするのも禁止されんじゃねえかって思った。
その2回目にレイプした男に来て欲しくはないが、来てもらわないと俺は帰れない。週唯一の休日を俺は何に使ってるんだ。
疲れたし、眠くなって来た。腹も減った。そういや朝から何も食べていない。
しかし、それでも後ろに感じるルシエから、常に緊張感を感じるんだ。何なんだ、これ。
もう2時間くらい待ったか。
そんな事を考えていると。
ボスンッ!
ルシエが、また俺の座る運転席の裏を蹴ってきた。
「あいつだ」