0016 葛飾 ジュリア 蛹 編 (5/91)
その親戚の女性には、すごい金額の借金がある事が後に分かった。
悪いけど、とても悪いけど。
ジュリアはこんな惨めな生活、絶対にしたくない。
1日目で、ジュリアはこの家から早く出て行きたいと強く思った。
昔、ジュリアがまだ小学生の頃に、1度だけ会った時の彼女もそんなにキレイな印象は無かった。
なんとなく気難しいヤンキーみたいなイメージだけあったけど、今ではさらに肌もガサガサで、痛んだ髪からは常に安いシャンプーの匂いがする。
肌も髪の毛も爪もカカトの角質の手入れもひどい状態で、目のクマもひどかった。
そしてリュウオウ様の様子も、初めは不気味だった。
学校から帰ると、家でずっとパソコンをイジって、ジュリアが話しかけてもほとんど反応しなかった。
整った顔立ちはしているけど、全然笑わないし常に何事にも興味が無い様な無表情。髪の毛も伸びきってクルクルしてる。
子供は大好きだけど、初めて会ったリュウオウ様に、ジュリアは嫌悪感すら抱いていた。
ある日、初めて彼の背中の横からパソコンのディスプレイを見てみると、外国人女性の絵画みたいな画像が映っていた。
その女性の顔は能面みたいで、とても不気味というか。怖かったけど、リュウオウ君に話しかけてみた。
「絵が好きなの?」
気味は悪いけど、絵が好きなのかと思った。