0015 台東 フジコ (55/58)

リュウオウ派閥との、プールでの決戦から数週間が経った。


私が奴隷にした人達は皆、リュウオウの奴隷として生活を送っている。


私は今の職場を辞め、例の高校へ養護教諭として就職をしようとしていた。


非常識なタイミングの退職と就職だったけれど、大抵の事は無理をすればなんなとかなるものね。


資格や経験の兼ね合いで難色を示していた学校側に対し、中央アタルの提案で私は派遣会社に掛け合い、派遣職員として養護教諭に就くことになった。


学校側は相当職員の後釜に困っていたらしく、手間はかかったけど話はなんとかまとまった。


学校側としては私を次の職員への繋ぎとして雇いたいたかったみたい。


こうして、私は保健室のお姉さんとして黒反応と赤反応が常駐する高校への潜入に成功した。


初出勤の朝。


校門の前で腕を組み、仁王立ちする私。


なぜか分からないけど、気分は出撃する戦闘機の様な臨戦体勢だった。


新入生を迎えて少し経った6月の高校は、それでも初々しい果実の様な爽やかな雰囲気を感じさせる。


校門を通る高校生達を見た印象は、爽やかで甘酸っぱい、汗臭さ。


懐かしいような、むずがゆいような気持ちになるわね。


みんな不思議そうに私の事を見るけど、これからあんた達の健康は私が管理するのよ。


敬いなさい。


リュウオウの奴隷になったとはいえ、こんな体験は滅多にできない。


状況を楽しもう。


私はそう開き直っていた。