0015 台東 フジコ (46/58)
何とか、私だけは無事に助かったけど。
リュウオウが私を指差し、足立シヲリと品川ゼロに何かを言っていた。
中央アタル達との勝負はまだ続いている。
どうせ「捕まえてプールに落とせ」とか言っているのでしょう。
逃げるのが1番の案だけど、今は勝負中。
逃げ切ってもペナルティとやらが起こる。
だったら。
「リュウオウ!」
私が考えをまとめようとしていると、プールサイドに戻った中野タイジュが叫んだ。
彼の声に、全員が注目する。
「杉並ルシエの様子がおかしいんだ!」
プールサイドに担ぎこまれ、仰向けになった杉並さんを見てみると、彼女の胸の動きが激しい。
「呼吸ができていないみたいだ」
呼吸ができていない?
私は静かに中野タイジュと、倒れた杉並ルシエの下に近付いていた。
「あ」
足立シヲリが指示を仰ぐ様にリュウオウを見ていたけど、彼は何も言わない。
「見せて」
私は杉並さんの前に立つ、足立シヲリと中野タイジュにそう言った。