0015 台東 フジコ (37/58)
「あの子は私に似てる 心の中に刺激を求める灼熱の蛇を飼っている」
ちょっとセリフ染みたけど、大田ユウガは相変わらず無表情を装いながら、目を見開いて私を見ていた。
「近い将来 あなたはあの子に食われるわよ」
「うるせえ!黙れブス!」
ブス?ブスはひどいわね。
「あのコード 車から繋げたコードかも」
直後に、目黒さんが小声でそうつぶやいた。
そう言えば目黒さんは電気の配電関係の仕事をしていたわね。
「車のバッテリーで この体積の水から 致死量の電力を流すのは不可能だ」
小声だけど、プールの中心にいる私達にだけ聞こえる様に話している。
確かに、ここまで挑発しても大田ユウガは電線をプールに当てて来ない。
トドメついでに、試してみようかしら。
ブスって言われて、黙っているのもシャクだし。
「今日は豊島アヤカのパンツを履いていないの?大田さん」
私は大声でそう言った。