0015 台東 フジコ (35/58)
足立シヲリのポケットに入れた右手は、丁度私の体の影で隠れて見えない。
私は大田ユウガだけではなく、リュウオウ側や自分の奴隷も見回した。
誰もが黙ったままだけど、私は話し続けた。
「自分の規格を越えた女を 男はうとみ 煙たがり 怖がって さっき言ったみたいにカテゴライズしないと落ち着かない」
こういう大人数がいて、しかもシーンとした空気で話すのなんて、本来は得意じゃないんだけどね。
「プライドが高ければ高い男程 そういう女が怖いのよね」
彼は親指の爪を唇に当てている。
「あなたは その典型」
「よう セイヤ」
大田ユウガは突然、新宿セイヤに話しかけてきた。今さら。
「あ ああ」
新宿セイヤ本人も戸惑いながら応える。
「悪いね お前リュウオウ側だからさ」
あえて私をシカトして、逆撫でしようとしているのね。