0015 台東 フジコ (22/58)
「とはいえ お前からしてみても奴隷が一気に増えるかもしれないんだ 悪い話じゃないだろ?」
「そうね」
悪い話じゃない。
悪い話とか以前に、お互い腹に2~3匹の隠し玉を抱えた様なこの勝負。
こんなの駆け引きなんかじゃない。
ただの嘘つき。
「勝負の内容は決まったか?」
中央アタルは勝負の提案を改めて要求してきた。
私はまた、電灯に揺れる水面を見る。
プールねえ。
リュウオウはどういうつもりで、この場所を指定したのかしら。
そういえば、リュウオウって小学生くらいの男の子よね。
もしかして、在学中の小学校かも。
「ここはリュウオウの学校かしら?」
「さあな むしろ誰があいつを小学生と言った?」
「え?」
中央アタルは腕を組み換えし、校舎がある方角を見た。
「見た目が子供に見えるだけで あいつが小学生という証拠は無いぞ」
言われてみればそうだけど。