0015 台東 フジコ (21/58)
彼はメガネの位置を直しながら答える。
「多忙でな」
私は腕を組み、中央アタルの後ろにいる4人を見回した。
「1人1人 いちいち勝負をするなんて嫌よ」
「問題無い 複数での勝負は可能だし ルールで俺達全員を対象にすれば一気に奴隷ができるだろ お前にとっては」
複数勝負。
私1人と、リュウオウ側5人が一度に勝負をするって事ね。
まあ確かに、私が満場一致で勝てば、問題は無いんだろうけど。
「結果として 1度の勝負でどちらかの5人が一気に相手側の奴隷になればいいだろ?」
中央アタルはそう続けた。
約束を破ったくせに、わりと強引ね。
「結果として どんな事が起きてもリュウオウは逃げ伸びるって事じゃない」
「まあ そういう事になる」
私の嫌みを、彼はあっさりと認めた。
あちら側の選抜が、中央アタルの意思ではないのは確かね。
リュウオウからしてみれば、寝ている間に奴隷が一気に増える算段なのでしょう。