0004 目黒 マサカズ (13/29)
「あんたがまんまとパチンコ屋へ行った時はマジ嬉しかった」
今、俺は俺の部屋にいる。
ルシエも一緒だ。
「一応 他にも勝負の案はあったんだけどさあ あのスロットのイカサマくらいしか思いつかなかったんだよねー」
俺は今、裸で屈んだ体制になり、背中にタオルを引かれている。
「とにかくSCMを付けて欲しかった」
SCM。口の中のこれか。
俺の背中にはルシエが座っている。
「あ ちなみに口の中のそれ 外したら大変なことになるらしいから 許可なく外さないでね」
大変なことってなんだ?
「はい」
俺はただ返事をする。
「その為に わざわざ偽の説明書まで作ってさあ」
この女、チビの癖に意外と重い。俺は手と足で動物みたいに四つん這いになってルシエのイスになっている。
「ちゃんと全部読んだ?スーパーチャームマシン」
くそ。何がスーパーチャームマシンだ。
「いや 読んでない」
「あー 言葉使いが気に入らないから これから敬語ね」
くそ!
「はい」
「訳分からないでしょ?」
訳が分からない。
「はい」
「ね あたしも夢かと思う程訳が分からない」
ルシエは俺のタバコを吸いながら、俺の顔を覗き込んできた。
「ねえ 自分の顔を思いきり殴ってみて」