0014 大田 ユウガ (56/60)
運転していると携帯が鳴る。
一瞬だけディスプレイを見ると、また知らない番号だよ。
僕はエイアが乗り込んだスーパーから20分ほど離れたコンビニに車を停めた。
「何?どうしたの?」
「今さっきエイアとは別に知らない番号から電話がかかってきた」
後からかかってきた電話がエイアかと思っていたけど、両方エイアだった。
という事は。
「3回目の電話が台東からの電話か」
「分からないけど かけようと思う」
僕は正直過ぎるほどエイアに報告したが、直後にマズイと思った。
エイアの性格だ。絶対に止められる。
しかも僕は今、エイアの奴隷だ。
彼女の命令には抗(あらが)えない。
「分かった かけてみて」
「え?ああ」
意外な返答だ。
僕はすぐに着信履歴を呼び出し、電話をかけた。
「もしもし 目黒だ 何をしていた?」
電話に出たのは目黒だった。
「いやあ シャワーを浴びてて気付かなくて」
「次から携帯を肌身離さず持っていろ」
目黒は一瞬の間の後にそう言った。
「それと 他の所有者からの勝負は受けるな」
「分かった」
僕は心で舌を出す。
もう遅いんだけどね。