0014 大田 ユウガ (45/60)
「私のお気に入りのドーベルマン」
ドーベルマン?本当に犬なのか?
「文京ゼンイチさん」
文京ゼンイチ?文京は確か、台東の奴隷の名前だ。
「彼が今 荒川エイアを追っている」
記憶の文京という男の後ろ姿は大柄で20代後半。車の運転をしていたスキンヘッドだった気がする。
「喧嘩屋で とても乱暴なケダモノ」
何がしたいんだ。この女は。
「けど荒川さんの犬が応戦して彼女を守っているそうよ SCMを着けているらしいし凄いわね」
ズシオウマルがエイアを助けているのか。
「おやすみ ぼうや」
その言葉とドアが閉まる音を最後に、台東はいなくなった。
くそ!くそ!くそ!
アヤカを取られた!俺のなのに!
あの女!くそ!
台東に対するくやしさを感じながら、僕はまぶたの重さに耐え切れないでいた。