0014 大田 ユウガ (29/60)
「シンノスケ シンノスケ」
台東はあいつの名前を繰り返した。
「素敵 素敵な名前」
どういう事だ?
なぜ台東はシンノスケにこだわっている?
「それで?彼の名字は?」
台東の声は震えていた。
「あんたが下の名前を教えてくれたら教えるよ」
シンノスケの存在は台東の中でかなり大きいと見た。
「フフ そう そうね 急がなくても時間はある」
そう何でもかんでも教えるか。
「じゃあ少しずつ教えて 関係は?」
どの道話させるのかよ。
「友達だった」
「だった?」
「取り引きをしよう」
「何?」
台東の声にイラ立ちを感じる。
「あんたの質問に1つ答える度に 僕の質問にも1つ答えろ」
一か八かの交渉だが、情報が欲しい。
「いいわ」
おお。
一切の間が無かったよ。
シンノスケ、お前はどこまでも僕を助けてくれるね。