0014 大田 ユウガ (18/60)
ーーどのぐらい時間が経ったか分からないが、僕は起こされた。
車から出る様に指示をされたが、僕は2人の男に支えられて歩くのがやっとだ。
足はコンニャクみたいだ。役に立たない。
数分ごとの吐き気を我慢しながら、周りの状況を感覚で感じる。
車から降りて、恐らくエレベーターに乗った。
ここはビル?マンションか?
袋の中はあの香水の匂いで満たされ、嗅覚が効かない。
僕たちはどこかの部屋に入った。
僕は目隠しをされたまま、イスに座らされ何度も殴られた。
「勝負を受けろ!」
聞いた事の無いドスの聞いた男の声と殴られる痛みが僕を脅す。
「はは」
ただ笑って、沈黙は守ったはずだ。
意識が覚めかけると、今度は腕に鋭い痛みが走る。
何が何だか分からなかったが、また注射を打たれたんだ。
断片的な記憶の中、僕はとにかくもう嫌だという意識だけがあった。
泥酔に近い目眩を感じながら、僕はまた気絶した。
「気分は?」
気が付くと、視界は闇のままだが、あの濡れた女の声がした。