0013 品川 ゼロ (100/103)

吐き気もするし、目の奥がグルグルして落ち着かないんだ。



お腹が重くなる緊張感も感じる。



それに、なんか、誰かに呼ばれている気もする。



これもSCMの影響なのかな。



その時の僕は、中央さんの言葉が届かないほどの実感のない絶望と、確かな諦めを感じていました。



「吐き気はすぐに治まる 深呼吸しろ」



中央さんが僕の背中に手を置き、擦ります。



「はあ ふう」



僕は言われるまま、深呼吸をしました。



リュウオウは、爬虫類みたいな冷たい瞳で僕を見ています。



「リュウオウ 急ぎの報告が1つある」



僕の背中を擦りながら、中央さんはリュウオウに向かって話しかけました。



リュウオウと同時に、僕もなんとなく中央さんを見ます。



僕の横で少年が言います。



「頭のおかしい手紙の事はもう聞いてるよ」



頭のおかしい手紙?



中央さんは首を振ります。



「違う 別件だ」



中央さんは僕の背中を擦るのを止め、立ち上がりました。



「文京ゼンイチと目黒マサカズ」



中央さんは2人、僕の知らない人の名前を口にして、さらに続けました。



「以上2名と連絡が取れなくなった」