0013 品川 ゼロ (59/103)

クイズなんて不利だ。


中央さんのその言葉で、僕が思い浮かんだ言葉は不利の2文字でした。


僕にとってクイズなんて、テレビでクイズ番組を時々見るくらいだし、クイズのゲームなんかもしたことありません。


それに学校の成績も中の下くらいでした。


そんな僕が、大人の人とクイズ勝負なんて、自信を持てる訳ありません。


そんな僕の不安をよそに、中央さんは続けます。


「言ったまんま クイズの出し合いだ」


中央さんは、ポケットからライターを取り出しました。


うあっ。


ライターを見た瞬間、体がビクッとしました。


てっきりタバコを吸うのかと思いましたが、ライターの石をシュッシュッとするだけで、タバコも取り出さずに火も着けません。


禁煙しているのかな。


「携帯は持っているだろ?」


「え?はい」


中央さんは、ライターの火付け石をシュッシュッと鳴らしながら続けます。


「携帯でゲームとかするよな?」


「あ はい 時々」


携帯のアプリでゲームをするなんて、本当に時々しかしません。


中央さんはライターを手のひらに持ったまま、今度はズボンのポケットから携帯を取り出して操作しはじめました。


もしかして携帯のクイズゲームとかかな?


少年は終始黙って、僕を挟んで中央さんの様子を見ています。