0013 品川 ゼロ (58/103)
「へえ 俺も下の名前は中央の中と書いてアタルって言うんだ」
中央の中でアタル?
それじゃあ中央中じゃないか。
「中央中だ おもしろいだろ?」
中央さんの態度と話に、僕は思わず笑いました。
「は はい」
僕が笑うと、中央さんも笑顔のまま続けます。
「とりあえず ここロータリーだからそっち行こう」
中央さんが差した方には、ベンチがありました。
あれ?少年には名前聞かないのか?
そういえば、僕も少年の名前を知りません。
僕が少年を見ると、少年は黙って僕の隣で中央さんに着いて来ています。
中央さんはベンチに座ると、隣に僕と少年も座るように勧めてきました。
車が止まっている、ロータリー沿いのそのベンチからは、駅を出入りする人達がよく見えます。
「クイズなんてどうだ?」
僕が座って、駅の方を見ていると、突然中央さんはそう言いました。
クイズ?
「クイズって あの」
「勝負の提案だよ」