0013 品川 ゼロ (30/103)
仮に嘘や、間違いを教えられていても僕には分かりません。
けど、少年の話を聞いているうちに、SCMという器具に対して興味が出てきてしまいました。
「SCMの話はなんとなく分かったけど 現代の科学や医学でそんなことが可能なの?」
僕はとうとう質問までするようになりました。
「一般的にも動物の実験では証明されてるよ」
えっと、どういう意味だろう。
「故意に人間に快感を与えることは可能だよ」
ああ。それを聞きたかったんだ。
「へえ 可能なんだ」
恐ろしい器具の話を聞く反面、僕はわくわくする感情も感じていました。
少年はSCMを眺めながら続けます。
「けどSCMには他にもすごい機能や作用があるし さらにここまで小型化した上に 歯の裏に着けるだけの外部装着で作用させる技術なんて 現代じゃありえない」
「他の作用?」
興味本意で聞いてみました。
「心理学になるんだけど相反過程説って知ってる?」
そうはんかていせつ?また変な言葉出てきたよ。
「知らない」
少年は僕に視線を移し、鼻をクイクイと動かしました。
前から気になってたけど、鼻を動かすのは癖のようです。
「今までの話より簡単だよ 刺激を受けた時の2種の感情の過程の関係説だよ」
簡単じゃないよ。