0012 墨田 ズシオウマル (70/71)
「ユウガ あんた何がしたいの」
エイアは顔を下げたまま、低く重い声でそう言った。
「言ったろ ぶっ飛んだ刺激が欲しいんだ」
カチッ
ユウガはエイアの隣に座り、タバコを吸い始めた。
「リュウオウには5人 もしかしたらそれ以上奴隷がいるかもしれない」
薄暗い部屋で項垂れたエイアの隣に、小さな火の光がさ迷う。
「僕には駒が足りない よりたくさん 奴隷が必要だ」
エイアは顔に手を覆ったまま、ユウガに言う。
「あんた 頭おかしいんじゃない?」
「残念だけどエイア」
「僕は『頭がおかしい人』じゃない」
「は?」
今さら何を言っている。
「あの手紙は本当なんだ 書いたのは僕じゃない」
ユウガは灰皿にタバコの灰を落として、エイアに顔を向けた。
「頭のおかしい人は他にいる」
何だと?
エイアは覆ったままの顔を、わずかにユウガに向けた。
「手紙が届いた時にインスピレーションが湧いたんだ エイアとの絆を強めるダシに使おうって」