0012 墨田 ズシオウマル (68/71)

「ふざけんな!あたしの条件の何がダメなの!」



ユウガの首を締め上げるエイアに、奴は天井を見ながら口を開く。



「君のペースに合わせた時点で 僕らが負けちまう気がしてさあ」



「は?」



「エイア この期に及んで僕らを負かせようとしたんだろ?」



何を言っているこの男は。



「ああやって 弁舌で僕らを納得させて アヤカの敗北感を誘発させようとしたんだろ?」



エイアの顔が凍り付く。



そんなはず無い。



エイアは自身の心に従い、全員を守ろうとした。



「さすがエイアだよ そうでなくちゃ 僕もあと少しで心が動く所だった」



ユウガは誤解している。



「だけど そうはいかないよエイア」



エイアはユウガのネクタイから手を離し、力無く顔を下に向けた。



「何なのあんた」



エイアですら、もう語る言葉が無い様子だった。



この男は、どれだけ救いようが無いのだろうか。




エイアも私も、ユウガの狂気に心が折れた。




『 カチャン 』