0012 墨田 ズシオウマル (56/71)
「超バカ野郎」
エイアはくやしそうに、そうつぶやいた。
なんて事だ。
私の存在が、エイアに隙を作ってしまったのか。
「ズシオウマルを奴隷にしている限り エイアはずっと僕の味方でいてくれる」
ユウガはまた同じ言葉を繰り返した。まるで自分に言い聞かせているようだ。
「だからこういう形を取ったんだ」
ユウガは携帯を取り出し、画面を開いた。
「ズシオウマルの反応は主人の赤だった」
ユウガは私に問いかける。
「ズシオウマルは すでに奴隷がいるんだろ?」
気付いていたか。
奴隷のはずのゼンイチは今頃どうしているか、分からないがな。
ユウガは、私からエイアに視線を移す。
「ズシオウマルの奴隷が誰なのかも気になるが 犬との勝負が可能という事だ」
「勝負内容を決めるのは必然的に人間だろう つまり勝負の申し込みは犬のズシオウマルからという事になる」
「ズシオウマルはすでに アヤくんに勝負を申し込んだ」
「この時点で24時間以内に勝負をして決着をしないと両者にペナルティが起きる」
24時間?ペナルティ?
ユウガは私にウィンクをした。
「今さら下手な事するなよ?ズシ」