0012 墨田 ズシオウマル (52/71)


エイアのその言葉で、ユウガの眉間に初めてシワができた。



「うっぜえんだよ!」



ユウガの大声に、アヤくんだけがビクンと反応した。



「黙って見守ってくれればいいのに!」



バチン



ユウガは馬の被り物を壁に投げた。



「肯定してくれるだけで 俺は輝くのに!」



ユウガは初めて自身を「俺」と呼んだ。



「なのに何で反対すんだよ!いいじゃねえか!俺が何やったって!」



「俺がお前をどれだけ特別に扱っているか分かるだろ!?」



エイアの目元がピクリと動く。



「学校の勉強もつまんなかった!恋愛もつまんねえ女ばっか!」



「仕事なんてどうでもいい!毎週同じ場所に弁当運んでの繰り返しだ!金が稼げればいい!」



ユウガはトラックか何かで、弁当を配達する仕事をしていたのか。



「勉強も恋愛も仕事も遊びも!犯罪も!」



「俺はちゃんとやってから飽きた!全部満たされねえ!」



「俺は自分の本質を生かせる場所が欲しかった!」