0012 墨田 ズシオウマル (47/71)
ラブホテルの暗い風呂場。
水浸しになったエイアは、静かに凍えるアヤくんを見ていた。
ベッドルームからのわずかな逆光で、ユウガの顔はよく見えない。
風呂場には、ユウガの影が広がっている。
「アヤくんを出したげて」
エイアの要求に、ユウガはただ黙って、手に持ったSCMで自分の頬を指した。
奴もアヤくんも、SCMを外していたのだ。
ユウガの沈黙の仕草は、私にもすぐに理解できた。
エイアに、SCMを着けろと。
ユウガの意思を察したエイアは、ポケットからSCMを取り出した。
「ガア!」
ダメだエイア!
私の吠えも虚しく、エイアはすぐに口を開け、SCMを装着した。
『 ュィ──ン ィ──ン 』
私のSCMからアラームが二重に鳴る。
エイアと同時に、ユウガもSCMを着けたのだ。
「まず勝負を僕に申し込んで」
「ガアアア!」
我慢の限界だ!
私が勝負を申し込む!