0012 墨田 ズシオウマル (44/71)
ユウガは被り物で顔の半分を隠し、微笑む。
「ちなみに香水もわざわざ探して 部屋中に振り撒いたんだぜ?」
確かに、部屋にはあの手紙に付いた香水の匂いが充満している。
「ノブの場所は僕しか知らない」
私とエイアは閉じ込められた。
「グアウ!!」
私は突発的にユウガに飛びかかろうとした。
「ズシ!」
しかし、それを察知したエイアが私の頭を押さえた。
「ハハ!賢いよエイア」
ユウガはまた、風呂場の方を見る。
「僕に危害を加えたり 勝負を拒否したら アヤカをさらに酷い目に合わせる」
アヤくんに酷い目?さらに?
私もエイアも風呂場の方向を見るが、様子が分からない。
だが確かに、玄関先でアヤくんの匂いがした。
あの女の足の匂いは特徴的だ。
「彼女は僕の奴隷だから」
ユウガがそう言うと同時に、エイアは勢いよく風呂場に向かう。
ガチャ
風呂場の扉は容易に開いた。
「ぅ」
エイアの声と同時に、私も中を覗く。