0012 墨田 ズシオウマル (38/71)

「あいよ」


エイアは電話に出た。


「は?」


エイアは電話片手に私を見る。私は嫌な予感を感じていた。


「ふざけてんの?」


エイアの様子がおかしい。


「そう 分かった」


エイアの言葉だけでは、会話が汲み取れない。


電話はすぐ切れた。


エイアは、ゆっくりとベッドに座り、携帯を片手に私を見る。




「ユウガ 負けたって」




どうやら電話はユウガ本人だったらしい。


ユウガが負けた。


あのバカ者め。


エイアの反対を聞かず、例の得体の知れない勝負に飛び込んだ挙げ句がこれだ。


私に独り言の様に報告したエイアは、恐ろしく落ち着いていた。


そしてすぐに立ち上がり、タンスからパンティーを取り出した。


何をやっているのだ。と私が思った次の瞬間、彼女はパンティーを広げた。


すると、広げたパンティーからSCMが出てきたのだ。


エイア、そんな所に隠していたのか。


人間を含む動物の性器の匂いは独特で、時に犬の私の嗅覚ですら誤魔化す。


洗濯をしても同様だ。