0012 墨田 ズシオウマル (34/71)
「エイア 言ったろ?」
エイアの話を黙って聞いていたユウガは、タバコを取り出し、子供に優しく教えるように話す。
「僕達は力があり余っているんだ」
カチッ
暗い車内に、一瞬ライターの火が灯る。
「仕事も恋愛も遊びも 犯罪でも満たされない何か」
「この刺激的な戦いで初めて 僕は全力が出せる」
頭がおかしい人の手紙にも、似た言葉があったな。
「ガムシャラな全力を出し切って 派手に散るのならそれもいい」
何を格好つけている。
ユウガは煙を吐き出すと、エイアを見た。
「エイア 君は僕と同類だ」
エイアとユウガが同類だと?
気に入らないな。
「それは分かんないけど アヤくんは違うでしょ?」
エイアはユウガの言葉を否定はしなかった。
「アヤカも必要だ アヤカには協力してもらう」
アヤカとはアヤくんの事か。
アヤくんは怯えた様に、黙って2人の様子を見ていた。
「なんか 変だよあんた」
「つうかあたしも行きたいとか言わないのか!?」
エイアの真剣な様子に対し、ユウガは子供の様に大きな声を出した。